みんなが幸せ(ウェルビーイング)になる「運動会」を目指すためには?
皆さんこんにちは。
今日のお話は何かと言いますと、「みんなが幸せになる「運動会」を目指すにはどうしたらいいのか?どうすべきなのか?」というテーマのお話です。
夏が終わり、いよいよ2学期がスタートしました。秋はビックイベント「運動会」の季節ですよね。
おそらく、夏休みの時期から、制作物などコツコツと作ったりしていたのではないでしょうか。
運動会はビックイベントであるがために、ポジティブな側面ばかりじゃないのが現状でしょう。
企画や曲選び、準備物を制作し、子どもたちに保育の中でおろしていく。その一連をポジティブマインドのままに行っていくのは、至難の業です。
保育の中で、繰り返し練習させなくてはいけないこともあるでしょう。
園長やリーダーの先生に求められている水準。その背景にある保護者からの期待。
そんな目に見えないものと戦う日々を送り、疲弊してきてしまうことがあるのではないでしょうか?
しかし、保育のあらゆる行事は、子ども・保護者・保育者の三者が「幸せ(ウェルビーイング)」になるために実施するものです。
そこで、今回は、みんなが幸せ(ウェルビーイング)な運動会を目指すために必要なマインドセット(考え方)をお伝えできたらと思います。
保育園の運動会の目的とは?
子どもにとって:自己肯定感と社会性を育む大切な経験に
運動会は、体力や運動能力を高めるだけでなく、友だち・先生と協力することや、自分の役割を果たすことの楽しさと意義を感じることができます。
また、自分の頑張りや成果を保護者に見てもらうことで、自信と誇りを持つことができます。
リレー競技があれば、バトンをしっかり受け渡す責任を背負って、一所懸命走ること、また、お友達が頑張っている姿を見て、元気に声を出して応援することなど、普段の保育生活では得られない機会があります。
子どもにとって運動会は、自己肯定感と社会性を育む大切な経験なのです。
保護者にとって:子どもの成長を喜び、園生活への関心と理解を高める機会に
運動会は、子どもたちの成長を目の当たりにすることができる貴重な機会です。
子どもたちが一生懸命に取り組む姿や、笑顔、そして涙を見ることで、親子の絆が深まります。
また、他の保護者や保育者と交流することで、保育園のコミュニティに参加する感覚を持つことができます。
保護者の皆さんにも、お手伝いのほか、応援団などの役割を担っていただくなど、積極的に運動会に関わっていただけるような工夫があることが望ましいです。
また、日常の生活の中では、送迎時のわずかな時間しか保育園にいることがないので、なかなか保護者同士で交流することができません。
「どの子の保護者がどなたなんでしょ??」と、他の子どもの名前も、その親の顔も分からないこともしばしばあります。
運動会という機会に、学年チームで保護者対抗戦などがあったりすると、他の家族と仲良くなることができるでしょう。
保育者にとって:保育者としての喜びと達成感を感じる機会に
運動会は、子どもたちの成長を支えるビックイベントとなります。
「行事」そのものや、行事に掛ける準備が重荷だとする声もありますが、それでは勿体無いと思います。
保育者として、思いを込めて創り上げた運動会で、子どもたちが楽しそうに活躍する姿を見ることは、保育者としての喜びや達成感を感じる素敵な機会となるでしょう。
準備にかけた苦労も、一瞬で吹き飛びます。
涙無しには「行事」を語ることはできません。
また、他の保育者と協力して運動会を成功させることで、保育園のチームワークや一体感を高めることに繋がります。
保育者同士で情報共有や意見交換を行いながら、運動会の企画や準備を進めていく中で、お互いを支え合うことで、信頼関係やチームワークが強化していきます。
一緒に働く仲間がいるからこそ、喜びも達成感も、何倍にも大きくなるのです。
保育者として心掛けることとは?
まずは安全第一で。
保育者として心掛けることは、まずは子どもたちの安全です。
最近は9月も残暑が長く続くことがあるので、戸外で練習をするときは、熱中症対策は必須です。
運動会当日も様々な事故や怪我が起こりやすいので、事前にリスクを洗い出し、対策を講じることが必要です。
グランドのコースや道具の確認や整備をしたり、救急セットや水分補給用の飲み物を用意したするなど、事前に準備できることは、抜かりなく確認しましょう。
また、練習時や運動会当日も、子どもたちの体調や気分にも気を配り、暑さや寒さに対応した服装や帽子を着用させたり、休憩時間やトイレタイムを設けたりするなど、無理をさせないようにしましょう。
主役は子どもたち!
次に心掛けることは、子どもたちが運動会を「楽しめるか」です。
運動会では子どもたちが主役です。彼らが自分らしく表現できるように工夫しましょう。
保育者は、子どもたちが自分のやりたいことやできることを見つけられるように、意見や感情を尊重してあげましょう。
競技や役割の選択に関しては、子どもたちに自由に決めさせることができれば、それに越したことはありませんし、好きな色や柄の服装や小道具を使わせたり、個性的なポーズやダンスを入れさせたりするのもいいと思います。
また、子どもたちが得意なことや好きなことを見つけたり、苦手なことや嫌いなことに挑戦したら、全力で褒めたり、励ましてあげましょう!
上手に走ったり跳んだりしたら「すごいね!」や「かっこいいね!」と言ったり、泣いたり怒ったりしたら「大丈夫だよ!」や「がんばれ!」と言ったりしてあげて、ポジティブな感情で運動会に対して前向きに捉えられるような声掛けをしてあげてください。
リーダーの先生ができること
運動会を成功させるためには、園長や主任の役割もとても重要です。
園長や主任がどのような姿勢でいるべきか、以下の2つポイントをご紹介します。
先生たちと協力して準備する!
運動会は、担任の先生たちの努力や工夫、そして渾身の想いがかかっています。
園長や主任は、担任の先生たちと協力して準備を進めましょう。
リーダーであり、サポーター的立場になり、競技や演出のアイデアを出し合ったり、役割分担やスケジュール管理をしたり、安全対策やトラブル対応を考えたりするようにします。
間違っても、担任任せでほったらかしではいけません。それはただの責任放棄になってしまいます。
また、先生たちの負担を減らすための工夫や知恵を出していくこともリーダーの責任です。
足し算だけでなく、時には「引き算」も提案して、無理しすぎないようにアドバイスしてあげましょう。
子どもたちや先生たちを、褒めて、ほめて、ほめまくる!
運動会は、子どもたちや先生たちの頑張りを讃える場です。
園長や主任は、子どもたちや先生たちを、褒めて、ほめて、ほめまくりましょう!
これが一番です!
「あなたはなんて素晴らしいんだ!」と称えまくりましょう!
もしかしたら、リーダーの先生の心の中には、「合格ライン」的な水準があるかもしれません。
本番を迎える過程においては、その水準に満たない姿にモヤモヤすることもあるかもしれません。
しかし、それを言葉に出す必要は全くありませんし、むしろ、「今日できたこと」にフォーカスして、リーダーとしての立場から褒め称えて発信してあげることが大切です。
例えば、練習や本番で見せた素晴らしい姿や成果を、お便り等で具体的に伝えたり、感謝や感動の気持ちを積極的に表現したりしましょう。
また、運動会が終わった後も、写真やビデオなどで振り返ったり、感想や反省を共有したりすることで、子どもたちや先生たちの自信や達成感を高めることに繋がります。
このように、園長や主任が子どもたちや先生たちに寄り添ってサポートすることで、みんなが幸せ(ウェルビーイング)になる「運動会」を目指すことができます。
運動会は、園全体の一体感や連帯感を高める絶好の機会です!
園長や主任は、リーダーとして、熱心で明るい雰囲気を作り出すことが求められます!
みんなで楽しく元気に運動会を盛り上げましょうね!
まとめ
運動会などの行事は、普段どのような保育が行われているかが、よく現れます。
「1見れば10分かる」と言ってもいいくらい、運動会の様子ひとつで、普段の保育が分かります。
それは、きっと子どもの姿を通して分かるのでしょう。
子どもは嘘をつけません。その場だけ繕うこともできません。
だから、日々の保育者との信頼関係が見えてくるのです。
そして、保護者は、我が子が先生を信じ、自分らしく輝き、成長した姿を見て、改めて日々の保育に感謝する機会となるのです。
保育園の運動会は、子どもにとっても、保護者にとっても、保育者にとっても、有意義なイベントです!
みんなが幸せ(ウェルビーイング)になる「運動会」を目指して、今日のコラムを参考にして頑張ってみてくださいね!
今回のコラムはこれで以上となります!
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それではまた、次回のコラムでお会いしましょう!
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