【保育】業務量や責任に見合ったお給料をもらえてない!と思ったときは、こう考えよう。

皆さんこんにちは。

今日は、保育者(保育士・幼稚園教諭・保育教諭等)として働く中で、業務量や責任に見合ったお給料をもらえてない!と思ったときはどのように考えていけばいいのか、について一緒に考えてみましょう。

低賃金に納得いかないのは。

何も知らない人は「子どもと遊んでいるだけで仕事になるんだからいいよね。」などと、思うかもしれません。
そんなこと今どき言っている人を見かけたら、是非一日保育体験をやってもらいましょう。
二度と「遊んでいるだけ」なんて言えなくなると思います。

保育者という仕事は、子どもたちの成長や発達をサポートするという大切な役割を担っています。
しかし、その一方で、保育者の待遇や労働環境はなかなか改善されず、低賃金や長時間労働、人手不足などの問題があります
これらの問題は、保育者のモチベーションや自己肯定感を低下させるだけでなく、子どもたちや保護者に対するサービスの質や安全性にも影響を与える可能性がある大きな問題です。

保育者として働くことは、決して簡単なことではありません。
子どもたちの個性やニーズに応えるためには、専門的な知識・スキルだけでなく、コミュニケーション能力、そしてあらゆる出来事に即座に対応する「柔軟性」も必要です
毎日の出来事がそれぞれ違い、同じ日がありません。
また、子どもたちだけでなく、保護者や同僚、上司などとも円滑に関わることが求められます。
これらのことは、そう簡単にはできないのです。
まさに、保育者としてのプロフェッショナルさを示すものと言えます。

だからこそ!低賃金のお給料に納得がいかないんですよね。

「私たちはプロなのに、なんでこんなに給料が少ないんだ!!!」

分かります。
よく分かります。

社会的にもこんなに必要とされている「なくてはならない」仕事なのに、なぜ、せめて公務員ほどの給料にならないのか。
そんな疑問は保育者としての年月とともに積み重ねっていくものです。

しかし、この沸々とした思いを抱えて、子どもたちを前にして保育をするのは、あまり気分がいいものではありませんよね?

では、どのように考えれば、前向きに、気分良く仕事ができるのでしょうか。

ここでは、毎日を幸せ(ウェルビーイング)な日々へと変化させるための、マインドセット(考え方)をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

初心を思い出そう

「給料が少ない」と思う時は、「その業務量に対して自分はその額以上の貢献をしている」と思っているからだと思います。

その考え自体は悪いことでは無いのですが、ちゃんと自分の身の丈(その人に備わった能力)を理解していない状態出てきた考え方だとすると、あまりいいものだとは思えません。

たまに、周りからの評価は低いのに、自分では一流の保育者だと勘違いしている「痛い」保育者がいたりします。

そのような保育者は、無駄に「自信」があり、「我が保育こそ最高の保育だ!」と思っていたりします。
自己肯定感が高いことはいいことなのですが、反対に、「謙虚さ」が失われていると感じる場合があります。

初めて保育という仕事を通じてお給料をもらった時の気持ちを思い出してみてください。

僕自身の当時の感想は「子どもたちと楽しい幸せな時間を過ごせて、お金までもらえるなんて、こんなに素敵な仕事があるのか」と感動したのを覚えています。

しかし、僕も「お給料が少ないな」と思ったことありました。
そんな思いが出てきた時は、自分自身が謙虚さを失い、周りの人に対して「傲慢(ごうまん)」になっていたりして、その結果、同僚や保護者との人間関係で躓いてしまったり、笑顔を失い、保育の仕事を追求し、楽しんでいるとは言い難い状態でした。

幸い、僕は信頼できる先輩からのキツめの指導のおかげで、目を覚ますことができ、反省し、以来、「謙虚でいること」を自分に言い聞かせるようにしています。

そのような経験から言えることは、初心を忘れず、「謙虚」な気持ちでいるかどうかを、自分の胸に手を当てて、自問自答してみるといいでしょう。

仕事に向かう姿勢

誤解を恐れずに言えば、保育の仕事は、こと「より良いものを作る(より良く子どもを育てる)」という意味においては職人技だと思います。

夏休みに箱根に家族旅行に行きましたが、箱根の「寄木細工」はいつ見ても美しいと思ってしまいました。

さて、例えば、寄木細工の伝統工芸品の若手の職人さんがいるとします。そのような職人さんが、「お給料が少ない」とぼやいていたら、あなたは何を思いますか?
「そりゃ、自分の腕を磨くしかない。」と思いますよね。
腕を磨いて、いい作品を作って、お客さんに認められるようになって、初めてその対価としてのお給料が発生するわけですから。

あなただったら、その職人さんに、どのような仕事への姿勢を求めますか?
きっと、「ひたむきに、自分の仕事に向き合って、挑戦していってほしい。」と思うでしょう。
そして、「あなたに実力がついたら、自然と評価がされるようになります。」とも思うはずです。

保育という仕事においては、対象が子どものため、直接的な評価を受けられないので、「評価を受ける」イメージを持ちにくいかもしれません。
しかし、本来保育者に求められる姿勢とは、上記と根本的には同じと言えるのではないでしょうか。

保育力向上の「目標」を持とう

どの分野にも言えることですが、自分の仕事に「目標」を持つことが重要です。

目標を持てば、自分の仕事に対する挑戦を生み、向上心とやる気(=モチベーション)が高まります

また、目標を達成したときには、達成感や満足感を得ることができ、その仕事への「誇り」を形成します。

「お給料が少ないな」と思ったら、今の自分の仕事に「目標」があるか、確認してみてください。

では、どんな目標を立てたら良いかといいますと、「保育力」を向上させる目標を立てると良いと思います。

「保育力」とは、知識面(子どもの発達など)、心理・精神面(自分自身の人格形成やマインドセットなど)、そして技術面(おむつ替えの方法や手遊び、ピアノなど)からなります。

挑戦する

保育者として働く中で、自分の保育力向上に挑戦することは、成長や変化につながります

また、挑戦することで、自分の仕事に対する新しい視点や発見を得ることができます

逆に、挑戦しない保育者は、自分を過大評価し、慢心的になってしまい、保育力の停滞どころか、低下を招き、いわゆる「不適切な」保育をしてしまう原因にもなりかねません。

「挑戦してみたいこと」は自分の興味や関心に沿ったものであれば、楽しく取り組むことができます。
例えば、
「子どもたちに新しい遊びや活動を提供する」
「保護者や同僚とのコミュニケーションを改善する」
「保育士としての専門性やキャリアを深めるために研修や勉強会に参加する」などです。

保育力向上に挑戦することで、自分の仕事に対する価値や意義、そして「誇り」を高めることができます。

まとめ

以上、業務量や責任に見合ったお給料をもらえてない!と思ったときはどのように考えていけばいいのか、についてのマインドセット(考え方)を紹介しました。

保育者は低賃金な職種であることは、否めません。
これには、政治の問題、制度の問題といった、歴史的・社会的要素が大きく絡んでいるため、一朝一夕に変化することは難しいでしょう。
もちろん個人の権利として、待遇改善を要求することは否定はしませんし、社会運動として、僕も一緒に声を上げていくつもりです。
その上で、毎日のマインドセット(考え方)を、自身の成長に向けてポジティブに考えるように思考を転換させる(仕向けていく)ほうが、自分自身のウェルビーイングのためにいい、という話でした。

保育者のみなさんが、自分の仕事に対して誇りを持ち、笑顔溢れる毎日となることを願っています!


今回のコラムはこれで以上となります!
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