「梅雨」の時期にできる子どものウェルビーイングを下げない保育とは?

今日は「梅雨時期の子どもたちのウェルビーイングを下げない保育」をテーマに、話をしていきたいと思います。

梅雨の時期は、じめじめとした気候や長い雨で、子どもたちの気分や体調に影響が出やすいものです。

そんな時には、どのような保育を行うと、子どもたちのウェルビーイングを保つことができるでしょうか?

今回は、保育園・幼稚園で実践できる、梅雨の時期に子どもたちのウェルビーイングを保つためのポイントと、おすすめの保育例についてご紹介します。

子どもたちの体調管理に気を配る

梅雨の時期は、湿度が高くてジメジメした気候になります。

このような環境では、子どもの体調を崩しやすくなる可能性があります。

特に、風邪やインフルエンザ、アレルギーなどの呼吸器系の病気や、カビやダニなどの感染症に注意が必要です。

梅雨の時期に子どもの体調管理に気をつけることとしては、以下のようなことが挙げられます。

  • 室内の換気をこまめに行いましょう。
    湿度が高いとカビやダニが繁殖しやすくなります。室内の空気を清潔に保つために、窓を開けて換気を行うことが大切です。
    また、カーテンや敷物なども定期的に洗濯したり、乾燥機や除湿機を使ったりして湿気を取り除きましょう。
  • 水分補給をしっかり行いましょう。
    暑さや汗で水分が失われると、体温調節がうまくできなくなります。
    また、水分不足は免疫力の低下や便秘などの原因にもなります。
    子どもたちにはこまめに水分補給をさせるようにしましょう。
    ただし、冷たい飲み物は胃腸に負担をかけるので、常温かぬるま湯がおすすめです。
  • 栄養バランスの良い食事をとる。(給食・お弁当の工夫)
    梅雨の時期は食欲が落ちやすいので、メニューを工夫して子どもたちには栄養バランスの良い食事をとらせ、体力や免疫力を高めていくことを心掛けましょう。
    特に、ビタミンCや亜鉛などの抗酸化物質が多く含まれている緑黄色野菜や柑橘類や、乳酸菌や食物繊維などの腸内環境を整える成分が豊富な食品を積極的に取り入れましょう。
    乳酸菌はヨーグルトやチーズなどの発酵食品に多く含まれており、食物繊維は、野菜や果物のほか、海藻や豆製品などにも多く含まれています。
    ただし、食中毒のリスクが高まる時期なので、お給食の時間をずらして食べることは控えたり、お弁当には保冷剤を入れるなどして、気をつけましょう。
  • 適度な運動をしましょう。
    運動不足は血行不良や筋力低下などの原因になります。
    また、運動はストレス解消や気分転換にも効果的です。
    梅雨の時期は外で遊ぶことが難しいかもしれませんが、室内でも体を動かすことができます。
    詳しくは次の章で紹介します。

気分が明るくなる工夫をする

次に、子どもたちの気分を明るくする工夫をすることも大切です。

梅雨の時期は、外で思い切り遊べないことや、曇りや雨の天気が続くことで、子どもたちがイライラしたり落ち込んだりすることがあります。そんな時には、室内でも楽しく遊べるような工夫をしましょう。

部屋で落ち着いてできる遊びとしては、例えば、折り紙や粘土などの手作り遊びや、絵本や音楽などの感性遊びなどがおすすめです。

また、梅雨の時期にしか見られない自然の風景や生き物に目を向けてみることも良いでしょう。

カタツムリやカエルなどの水辺の生き物を観察したり、アジサイやユリなどの花を見たり触ったりしたりすることで、子どもたちは梅雨の時期にも楽しさや発見があることに気づくかもしれません。

また、お部屋や広いホールなどがあれば、室内でできる運動遊びも取り入れましょう。例えば、こんな遊びがあります。

  • バルーンバレー:
    風船を使ってバレーボールのように打ち合います。風船は軽くてゆっくり動くので、小さな子どもでも参加しやすく、手や足のコーディネーションを鍛えることができます。
  • おにごっこ:
    室内でもおにごっこはできます。ただし、走り回ると危ないので、歩いて追いかけたり、座っておにごっこをしたりします。おにごっこは、反応速度や判断力を高めます。
  • 体操:
    音楽に合わせて体操をします。体操は、柔軟性やバランス感覚を向上させます。また、音楽に耳を傾けることで、リズム感や聴覚も養うことができます。

自主性や協力性を育む保育をする

3歳〜5歳クラスの担任でしたら、「こんな時だからこそ!」と外で遊べないことを前向きに捉え、子どもたちの自主性や協力性を育む保育をすることにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

6月は新しいクラスになって2ヶ月が過ぎ、先生との信頼関係も出来上がってきている頃です。そんなタイミングだからこそ、一つステップアップしたクラス作りをしていくチャンスと言えます。

梅雨の時期は、室内で過ごす時間が長くなるということは、他の子どもたちと一緒に(密に)過ごす時間も長くなるということです。

そこで、子どもたちに自分で考えて行動する機会を与えたり、他の子どもたちと協力して遊んだりする機会を増やしたりすることがおすすめです。

例えば、室内で遊ぶ際には、自分で遊び道具を選んだり片付けたりするように促したり、グループごとに役割分担して遊んだりするように指導したりすることができます。

これらの保育を通して、子どもたちは自主性や協力性を身に付けるだけでなく、自信満足感も得ることができるでしょう。

まとめ

以上、保育園・幼稚園で実践できる、梅雨の時期におすすめの保育についてご紹介しました!

ポイントは、以下の3つ。

  • 子どもたちの体調管理に気を配る
  • 気分が明るくなる工夫をする
  • 自主性や協力性を育む保育をする

梅雨の時期は、子どもたちにとって大変な時期かもしれませんが、それだけに保育者として工夫してあげることが必要です。

子どもたちが梅雨の時期でも元気に楽しく過ごせるように、ぜひ参考にしてみてくださいね。


今回のコラムはこれで以上となります。
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それではまた、次回のコラムでお会いしましょう!

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